The Last Light of Yesterday

沈みゆく光の中で、
時間は音もなくほどけていく。
指の隙間からこぼれる記憶の粒が、
まだ胸の奥で静かに輝いている。
消えてゆくものたちの中にこそ、
かつて確かに在った温もりが宿るのかもしれない。
旋律はその記憶をなぞるように、
やさしく、淡く、光と影のあわいを漂っていく。

忙しない日常の中で、
人はふと、安心する瞬間や、理由のない切なさに出会います。
何かを思い出したとき、言葉になる前の感情だけが、胸に静かに残ることがある。

本作は、そうした時間のあわいに立ち止まる瞬間に、
無理なく寄り添うための音楽です。

近年、思考や感情を整える方法として
ジャーナリングやマインドフルネスが注目されていますが、
音楽にもまた、言葉を介さずに
心の輪郭をそっと整えていく力があります。

『The Last Light of Yesterday』では、
日々の中で見過ごされがちな感情や、
記憶の奥に残る温度を、
静かなピアノの旋律として丁寧にすくい上げました。

過ぎていくということは、そこに確かな時間があった証です。
その余韻に、静かに耳を澄ませるための音楽です。

01 Eclipsera
02 Yesterday’s Halo
03 Noctivane
04 Echoveil
05 Solentra
06 Letters to the Fading Sun
07 Amberline
08 Lunacene
09 Whisperfield
10 The Light That Sleeps